次の日ケロリ
って、皆さんご存知ですか?
かえるのキャラクターのケロリが主役の、大人向けの癒し系絵本です。
内容は概して、落ち込む時や上手く行かない時も、自分らしく少しずつ前に進んで行こうよ、的な内容で、「私は私でいいんだ」と良い意味でマイペースになれる絵本です。
主人公のケロリは、悩んだりするときは緑色の体なのですが、嬉しいときやテンション高い時は、体が白くなるんです。
「今日は体が白くならない。おいしいものを食べても、たくさん寝てみても、気持ちが晴れない。おかしいなぁ、・・・まぁ、いいケロ」
とか言ったりするわけです。
うまく気持ちが乗らない時は、とりあえず「まぁ、いいケロ」で一旦棚上げするのです。
そのうちいろんな出来事があったり、おたまじゃくしみたいな生き物とか謎の虫が表れたりするうちに考え方や状況が変化し、前向きになっていっておしまい。
みたいな物語の流れであります。
実はこの本、以前にも見かけたことがあり立ち読みしたのですが、涙がぼろぼろ出て来てしまいました。
今日もこれの第二弾まで出ていることを書店で知り、こちらもつい立ち読みしてしまったのですが、またしても涙がぼろぼろ出て来て止まらず。かなり恥ずかしいです。
これは私自身が「けろ」を名乗っていることと大きく関係しています。
いつも「どうして『けろ』なんですか?」と言われると「けろちゃん(という名のキャラクター)が好きだから」という一言でだいたい済ませてしまうのですが、これは正確な答えではありません。
確かにけろちゃんは好きでした。今も好き。それは本当なんだけど、そういう表面的なことだけじゃないんだなぁ。
大学を卒業して就職する時、後に音楽活動をしたくて資金を溜める為と割り切って、私はアミューズメント業界の某会社に就職しました。
が、しかし。接客業である上、大きなお金が動く場所なのでお客様の気性も激しく、また会社として「一流ホテル並みの接客」を目標に掲げていた為、接客態度や身だしなみについても厳しく、しかも社会人1年目とあって事ある毎に上司に叱咤され、さらに大勢いるアルバイトからは「仕事が遅くてアルバイトより使えない」的な視線を送られ、とにかく毎日生きた心地がしませんでした。
そんな中で私は、毎日仕事を終えて部屋に帰ると、泣いていました。
大好きなけろちゃんのぬいぐるみを抱いたりなでたりしながら、
「けろは会社に行かなくていいから、いいなぁ。ここでゴロゴロしてるだけで毎日笑ってて、いいなぁ。」
と言っては泣き、泣きつかれていつの間にか眠ってしまっていて、気がつくと朝になっている。そんな毎日が数ヶ月続きました。
そんな日々が続くと、自分でもほとほと嫌になってきます。
そこで、社会人一年目の少女は、こんなことを思ったのでした。
「そうだ。そんなにけろになりたいなら、なればいいんだ!」
ある日そう思った私は、会社で「けろ宣言」をします。
「私、けろなんですぅ〜」と。
以前からけろは好きで、通勤鞄や上着や財布、その他目に付く持ち物はほとんどけろちゃんグッズで固めていました。なので、周囲の反応もそんなに「何を突然!」みたいな感じではなかったと思います。
どちらかというと「職場に馴染んで素が出て来た」といった捉えられ方だったように思います。
それからは職場で何か言われれば「了解したけろ」「けろっ」と返事をする始末。
でも、それで怒られたような記憶はなく、次第に上司や同僚まで「けろ!」と真似をし始めました(たかが「けろ」一言でも、人それぞれアクセントとか口調に特徴があって、おもしろかったです)。
私自身も、「けろ」という「いつでも明るく笑っているのほほんとした平和キャラ」を演じることで、他のスタッフとの衝突や自分の中の葛藤なんかを上手に交わしながらそれなりに楽しい時間を過ごす事ができました。
イベントを始める時も、この時は本名で活動というのは避けたかったので名前を何にしようと思った時に「けろ」を選んだのは、この頃普段の呼び名がほとんど「けろ」になってしまっていたという理由もあるけれど、やっぱり「けろ」みたいに笑顔でいられる、楽しい雰囲気でやっていきたいという思いもあったからです。
・・・とまぁ、そんなわけでこの「けろ」を名乗るに至った経緯もいろいろあったのです。この話をするとたいてい「重症だねぇ」「病んでるねぇ」といった反応を頂きますが、本当に病んでいたと自分でも思います。
で、次の日ケロリの話に戻りますが、これ読んでいると、社会人一年目でけろのぬいぐるみを抱きながら「もういいけろ」「もう寝るけろ」「○○だけろ」といじけていた頃の自分を思い出してしまい、自分の体験と重なって涙が止まらなくなるのです。
もうさすがに書店でマジ泣きするのは恥ずかしいので、購入しようかとも思ったのですが、もう自分の中ではすでに終わって塞がっているはずの過去の古傷を自ら開くような事をする必要はないなと思って、買うのはやめました。
かえる繋がりでフラッシュバックするような記憶を持ち合わせていない方には、とても優しい気持ちになって癒される本だと思います。女性の方におすすめです。
かえるのキャラクターのケロリが主役の、大人向けの癒し系絵本です。
内容は概して、落ち込む時や上手く行かない時も、自分らしく少しずつ前に進んで行こうよ、的な内容で、「私は私でいいんだ」と良い意味でマイペースになれる絵本です。
主人公のケロリは、悩んだりするときは緑色の体なのですが、嬉しいときやテンション高い時は、体が白くなるんです。
「今日は体が白くならない。おいしいものを食べても、たくさん寝てみても、気持ちが晴れない。おかしいなぁ、・・・まぁ、いいケロ」
とか言ったりするわけです。
うまく気持ちが乗らない時は、とりあえず「まぁ、いいケロ」で一旦棚上げするのです。
そのうちいろんな出来事があったり、おたまじゃくしみたいな生き物とか謎の虫が表れたりするうちに考え方や状況が変化し、前向きになっていっておしまい。
みたいな物語の流れであります。
実はこの本、以前にも見かけたことがあり立ち読みしたのですが、涙がぼろぼろ出て来てしまいました。
今日もこれの第二弾まで出ていることを書店で知り、こちらもつい立ち読みしてしまったのですが、またしても涙がぼろぼろ出て来て止まらず。かなり恥ずかしいです。
これは私自身が「けろ」を名乗っていることと大きく関係しています。
いつも「どうして『けろ』なんですか?」と言われると「けろちゃん(という名のキャラクター)が好きだから」という一言でだいたい済ませてしまうのですが、これは正確な答えではありません。
確かにけろちゃんは好きでした。今も好き。それは本当なんだけど、そういう表面的なことだけじゃないんだなぁ。
大学を卒業して就職する時、後に音楽活動をしたくて資金を溜める為と割り切って、私はアミューズメント業界の某会社に就職しました。
が、しかし。接客業である上、大きなお金が動く場所なのでお客様の気性も激しく、また会社として「一流ホテル並みの接客」を目標に掲げていた為、接客態度や身だしなみについても厳しく、しかも社会人1年目とあって事ある毎に上司に叱咤され、さらに大勢いるアルバイトからは「仕事が遅くてアルバイトより使えない」的な視線を送られ、とにかく毎日生きた心地がしませんでした。
そんな中で私は、毎日仕事を終えて部屋に帰ると、泣いていました。
大好きなけろちゃんのぬいぐるみを抱いたりなでたりしながら、
「けろは会社に行かなくていいから、いいなぁ。ここでゴロゴロしてるだけで毎日笑ってて、いいなぁ。」
と言っては泣き、泣きつかれていつの間にか眠ってしまっていて、気がつくと朝になっている。そんな毎日が数ヶ月続きました。
そんな日々が続くと、自分でもほとほと嫌になってきます。
そこで、社会人一年目の少女は、こんなことを思ったのでした。
「そうだ。そんなにけろになりたいなら、なればいいんだ!」
ある日そう思った私は、会社で「けろ宣言」をします。
「私、けろなんですぅ〜」と。
以前からけろは好きで、通勤鞄や上着や財布、その他目に付く持ち物はほとんどけろちゃんグッズで固めていました。なので、周囲の反応もそんなに「何を突然!」みたいな感じではなかったと思います。
どちらかというと「職場に馴染んで素が出て来た」といった捉えられ方だったように思います。
それからは職場で何か言われれば「了解したけろ」「けろっ」と返事をする始末。
でも、それで怒られたような記憶はなく、次第に上司や同僚まで「けろ!」と真似をし始めました(たかが「けろ」一言でも、人それぞれアクセントとか口調に特徴があって、おもしろかったです)。
私自身も、「けろ」という「いつでも明るく笑っているのほほんとした平和キャラ」を演じることで、他のスタッフとの衝突や自分の中の葛藤なんかを上手に交わしながらそれなりに楽しい時間を過ごす事ができました。
イベントを始める時も、この時は本名で活動というのは避けたかったので名前を何にしようと思った時に「けろ」を選んだのは、この頃普段の呼び名がほとんど「けろ」になってしまっていたという理由もあるけれど、やっぱり「けろ」みたいに笑顔でいられる、楽しい雰囲気でやっていきたいという思いもあったからです。
・・・とまぁ、そんなわけでこの「けろ」を名乗るに至った経緯もいろいろあったのです。この話をするとたいてい「重症だねぇ」「病んでるねぇ」といった反応を頂きますが、本当に病んでいたと自分でも思います。
で、次の日ケロリの話に戻りますが、これ読んでいると、社会人一年目でけろのぬいぐるみを抱きながら「もういいけろ」「もう寝るけろ」「○○だけろ」といじけていた頃の自分を思い出してしまい、自分の体験と重なって涙が止まらなくなるのです。
もうさすがに書店でマジ泣きするのは恥ずかしいので、購入しようかとも思ったのですが、もう自分の中ではすでに終わって塞がっているはずの過去の古傷を自ら開くような事をする必要はないなと思って、買うのはやめました。
かえる繋がりでフラッシュバックするような記憶を持ち合わせていない方には、とても優しい気持ちになって癒される本だと思います。女性の方におすすめです。
by come_on_tadpoles
| 2008-01-25 23:11
| ひとりごと